アイスとバームクーヘン
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【ドイツ発祥】ドイツ人はあまり食べない?「バームクーヘン」の話

3月4日はバームクーヘンの日…と定められているほど、日本では定番のお菓子・バームクーヘン縁起物として、結婚式などのお祝いで贈られることも多いお菓子です。そんなバームクーヘンはドイツ発祥のお菓子として有名ですが、実はドイツではそれほどポピュラーなものではありません。こちらではバームクーヘンの発祥と特徴を紹介します。

バームクーヘンの発祥・歴史

残念ながら、バームクーヘンの発祥は明らかになっていません。バームクーヘンの歴史は非常に長く、一説では紀元前にも遡ります。紀元前のギリシャでは木の棒にパン生地を巻き付けて焼く「オベリスス」という食べ物があり、それがバームクーヘンの原型となった、という説です。

記録が残っているなかで最も古いのは、1807年にドイツ北部の田舎町「ザルツヴェーデル」でバームクーヘンが作られたというもの。「ザルツヴェーデル」はバームクーヘン発祥の地として、現在でも昔ながらの製法でバームクーヘンをつくるお店が残っていて、工場見学も可能。最古のバームクーヘンのレシピを受け継いでいるお店もあり、当時の味と工場見学を楽しむことができます。

実はドイツでは知名度が低い?

バームクーヘンはドイツ発祥のお菓子として紹介してきましたが、実は本場ドイツでの知名度はそんなに高くありません。食べたことがないというドイツ人も多く、むしろ日本のほうが知名度・消費度ともに高いことが分かっています。

その理由は、バームクーヘンは限られた職人しか作れない高級菓子だから。バームクーヘンの作り方はドイツ国立菓子協会によって厳格に決められており、数多くのルールが設けられています。高度な技術も要するため、限られたお店・職人しか作れません。

日本では身近な存在ですが、ドイツではクリスマスといったお祝い事のときにしか食べない特別なお菓子なのです。

世界各国のバームクーヘン

私たちにとってバームクーヘンはふわふわと柔らかく、触感はしっとりとしたものイメージしますが、実はこれは日本独自のもの。本場ドイツのバームクーヘンはずっしりと重みがあり、食べる際には薄くスライスするのが一般的です。

このように、バームクーヘンは国ごとに特色があります。たとえばアメリカではチョコレートでコーテイングされているのが一般的。ポーランドでは砂糖でコーテイングされていて、見た目も円形ではなく、トゲがぐるっと一周した形をしています。

最近では世界各国で進化を遂げたバームクーヘンが、ドイツに逆輸入されて人気が出るケースも多いようです。

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