ルイ・ヴィトンやカルティエ、ディオールなどさまざまなハイブランドが生まれてきたフランス。数多くの有名ブランドのなかでも、強い存在感を放つブランドの1つがシャネルでしょう。こちらではシャネルの歴史を紹介します。
シャネルの誕生
もともとは「シャネル・モード」という帽子専門店として1910年に開業したシャネル。創業者はココ・シャネル（ガブリエル・シャネル）という女性で、デザイナーとしての才能はもちろん、その美貌も素晴らしく、ブランド設立には経済的に裕福だった男性たちから援助を受けたと言われています。
開業後は帽子のみでなく、さまざまなファッションアイテムを扱うようになり、1913年には「ガブリエル・シャネル」、1915年には「メゾン・ド・クチュール」と新規店舗を次々とオープンさせています。
シャネル・オートクチュール・コレクションの開催
ココ・シャネルは1916年にシャネル・オートクチュール・コレクションを開催し、独自のモードを発表しました。ファッション業界にとっての転機と言っても過言ではありません。彼女が発表したのはコルセットを使用せず、シンプルで着心地のいいジャージ素材のドレス。当時のファッション界では考えられないものでしたが、その無駄のない洗練されたデザインは上流階級の女性だけでなく働く女性たちにも受け入れられました。
黒のイメージを変えたシャネル・モード最高傑作
シャネルの最高傑作といえば、ツイード素材を使用した「リトル・ブラック・ドレス」でしょう。当時、黒は喪服に使われる色という位置づけで、ドレスに使用されることはありませんでした。しかし、リトル・ブラック・ドレスの発表を機に黒に対する価値観が変わり、「黒は喪を表すのではなくモードの最先端のカラー」「その人の個性を際立たせる色」になったのです。
ココ・シャネルの名言
ファッションの新たな時代を切り開いたココ・シャネルの言葉には次のようなものがあります。「私は好きなことしかしない。私は自分の人生を、自分が好きなことだけで切り開いてきたの。」「私は流れに逆らって泳ぐことで強くなったの。」
古い価値観にとらわれない、自身のモードで世界を切り開いていくココ・シャネルの強さは今でもブランドの根底にあります。それを証拠として、シャネルのアイテムには今でもシックな黒が用いられており、1つひとつの製品には「自由で強い女性像」が表れています。ブランドの根底にあるココ・シャネルの生き方や姿勢が、世界中の女性の憧れのブランドとして愛用され続ける理由かもしれません。
