バスケットボールはアメリカ発祥のスポーツ、ということを知っている人は多いでしょう。でもどうやってバスケットボールが生まれたかは意外と知られていません。実はバスケットボールはひとりの人物によって考えられたスポーツ。一人の人物によって考案され、世界に広まったスポーツはバスケットボール以外にはあまりありません。その発祥と歴史を詳しく見ていきましょう。
バスケットボールの発祥
バスケットボールが誕生したのは1891年のことです。アメリカの国際YMCAトレーニングスクールで体育部教官を務めていたジェームズ・ネイスミス氏によって後半されました。
その背景には、当時のアメリカではフットボールや野球、アメフトやラクロスなど屋外で行われるスポーツが主流で、秋のフットボールシーズンと春の野球シーズンの間に訪れる冬に楽しめるスポーツがなかったことがあります。寒い冬でも楽しめる、室内で行えるスポーツが求められるようになり、ジェームズ・ネイスミス氏により新しく考案されたのがバスケットボールでした。
バスケットボールの原型
バスケットボールのルールは、現在約250も決められています。ジェームズ・ネイスミス氏が考案したルールは13しかありませんでしたが、実は現在のものとゲームの形式はほとんど同じ。2つのチームに分かれ、体育館の手すりなどから木製のカゴを吊り下げて、カゴにボールを投げ入れて得点を競うものでした。
現在のバスケットボールとの大きな違いといえば、ゴールにカゴが使用されていたことでしょう。カゴ（バスケット）を使用していたことが名前の由来にもなっています。ただカゴは壊れやすく、シュートするたびにボールをカゴから取り出さなくてはいけなかったので、すぐに今のような円筒型のゴールに変更されました。
ゴールにバックボードが付けられるようになった理由
バスケットゴールの後ろにバックボードが付けられているのは今では当たり前…ですが、当初はバックボードがありませんでした。付けられるようになったのは、観客の妨害行為を防ぐため。ゴールが手すりやバルコニーに付けられているだけだったので、2階席のゴール後ろに陣取った観客はゴールを妨害したい放題たったのです。
その対策として1892年にゴールとバルコニーのあいだに大きな網が取り付けられるようになりましたが、その網を観客が破いたりする破壊行為が後を絶たず、現在のような板状のバックボードへと変更されました。
世界に広がり、ワールドワイドなスポーツへ
バスケットボールはアメリカで大人気のスポーツとなり、その年のうちに女子バスケも生まれ、アメリカの各地でバスケットボールが行われるようになりました。YMCAを通じて世界にも急速に広まり、1946年にはプロバスケットボールリーグBAAが登場。のちにNBLと合併し、1949年に現在の世界最高峰リーグNBAが創設されます。現在でもバスケットボールは人気スポーツの1つで、アメリカでは4大スポーツの1つにもなっています。
